INTERVIEW
石川県の林業を守るフォレストワーカーたち
CASE.06
30年後、50年後の山を作っていくのが、私たちの使命
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文具店の営業マンから転職し、林業大学校を経て森林施業プランナーに。
林業女子会を主催するなど、林業を通して、山を整備していくことの必要性を伝える活動に従事。
株式会社中野に所属。
林業インタビュー
産業として林業が成り立っていくことが、
美しい森林を未来へ残す近道だと思う。
所有者から山を預かって施業する「森林施業プランナー」という仕事をしています。その仕事内容は実に幅広く、業務内容を設計し、現場で作業員たちに指示をだし、最終的に精算業務までもこなします。面積の小さな山の依頼があった場合は、近隣の山の所有者に自ら交渉しに出向き、施業する面積を広げて全体のコストを下げる提案などもかかせません。
私自身、林業の道に進もうと決めたのは、森林ボランティアがきっかけでした。植林などのお手伝いをしながら、未来へこの木々たちを残していくにはどうしたらいいかを考えるようになり、一念発起して林業大学校に入学。決してボランティアなどの善意だけでは続かないし、林業がひとつの産業として成り立たなければならないという強い信念のもと、研修生として本格的に林業を学び始めました。
自然豊かな石川県で、
なぜ山の整備が必要なのかをみんなに知ってもらいたい。
元々は現場として働きたいと思っていましたが、その当時はまだ女性が現場作業を任せてもらえることは少なく、やむを得ず施業プランナーの道へ進むことに。現場で山を守る仕事ができなくても、林業の大切さを伝えひろめていく事は女性である自分にもできるのでは?と考え、その後「林業女子会」というものを立ち上げました。異業種の方たちを集めて行う食事会では、世間話から仕事のこと、森林のことまでざっくばらんになんでも話します。この活動を通して、先人たちが残してくれた美しい山があるからこそ、災害を防いでくれたり、お米などの食べ物がちゃんと育ち、住まいを建てるための木材ができるということを、少しでも多くの人に知ってもらえたら嬉しいですね。次の世代にひとつも減らさずにこの豊かな恵みを残していくためにも、林業の必要性を広める活動はこれからもどんどん続けていきたいです。